<質問>
よくお米やお水のおいしいところが日本酒おいしいといいますが
あまり関係無いように思います。
麹やもろみの味だ重要だと思うのですが、
飲んでてどう感じますか?
<答え>
ご質問について私なりの意見と知っている知識についてお答えします。
「米どころは酒どころ」
「名水のある地域の日本酒は美味しい」
などと言われる事が多いですよね。
私個人の意見としては、○○さんと同じく
そういう判断基準では決められないと思います。
なかなか口にすることは出来ませんが、仕込み水自体は
やはり蔵によって違いがあると私は感じます。
確かに美味しい水の方が、より美味しい日本酒ができるとは思います。
ただ、それが直接日本酒の味わいに直に出てくるというよりは
麹の作り方、醪(もろみ)の状態の方がよほど大きな影響を与えると思います。
2014年2月末現在、日本に酒蔵は1563蔵登録されていて
全ての都道府県に酒蔵は存在します。
全ての都道府県が米どころでもありませんし
全ての酒蔵が名水の近くに存在するわけでもありません。
日本酒を醸す原料としての米(酒米)は地元の米だけとは限りません。
地元以外の米を原料として入手するのです。
仕込みに使う水も、他府県まで毎日汲みにいってる酒蔵もあります。
本来はその土地の井戸水が使えればいいのですが、日本酒を造る時に使用する水は
通常の水道水よりもはるかに基準が厳しく設けられています。
日本酒は嗜好品であって、誰もが美味しい!と感じるよりも
それぞれの個性があって、誰かが好き!と感じているものだと思っています。
ですから、「美味しいお酒(日本酒)は何ですか?」と聞かれると困るんです。
人それぞれ好みがあるでしょうし、一緒に食べる料理によっても違います。
また、一緒にいる人、お店の雰囲気など、味わいを左右する要因はたくさんありますし。
たくさんある日本酒の中から自分の好みの日本酒を探すことも楽しみの一つですね。