ちまめ的視点

日本酒を伝える時の、私なりの切り口。

日本酒って難しいし、わかりにくい、ですよね?

数年前の私だったらぶんぶん首を縦に振ってました(笑)
よくわからないお酒の2大巨頭が
『日本酒』と『ワイン』でした。

ワインは未だに、よくわからないままです。
では、なぜ同じようにわからなかったのに
日本酒は少しだけでも理解できるようになったのか?

多分、興味を持った
ただ、それだけです。

美味しい!
好き!
え?何これ?
それは何?
の先から、日本酒の造り方や米の違いなど
どんどん興味の先が広がった覚えがあります。

何に興味を持つか、なんてわからない。

人に何かを伝える時、
相手が何に興味を持つか?
なんてわからないですよね。

実際、今も試飲販売などでお客さんと話すと
最初に言ってた内容と全く違うモノに
興味を示すことの方が多いです。

だから色んな切り口で伝えるというのは
とても大切なことだと思ってます。
意外なところから、気に入って買ってもらえる。
そんな経験をしょっちゅうしています。

日本酒を伝える時に先入観は捨てること。

これ、すごく大切だなと思ってます。
この人はきっとこう思ってるだろう!
という予想はことごとく外れます(笑)

まして、イベントや販売で会う人は
初対面のことがほとんど。
喜んでるのか?楽しんでるのか?
ちょっと嫌な感じなのか?
表情だけでは、それすらわかりにくい。

人間の行動心理学、というような大それたもの
私にはまったくわかりませんが、、、
たくさんの提案をしてあげることができれば
何か気になる言葉が出てくれば
反応してくれることがあります。

そこから、その部分について
掘り下げて説明して興味を持ってもらう。
これが一番、いいと思ってます。

だから私は日本酒について、ずっと勉強し続けます。


例えば、初めて顔を合わす人が聞いてくること。
◆味わい
◆アルコール度数
◆原料の米の種類
◆酵母
◆造り方・製法
◆蔵のこと
◆地元の話
◆飲み方(温度や器など)
◆ラベルに書かれている意味

よく優劣で聞かれることも多いんですが
それは、私は自分が好きかどうか、だけ。
人の好みも関係ないし、上下関係もない、
そういう風に伝えます。

そもそも嗜好品ですから。
日本酒を飲むときの温度にしても、
○○(例えば吟醸酒)は冷やして飲むもの!
というはも多いです。

冷やして飲んで好きだな、と思う人はそれが正解。
温めてみてこっちが好み!という人にはそっちが正しい。

ゆるぎない答えがあるものではなくて
好きか嫌いか、好みかどうかは
飲む本人が決めるだと思っています。

私が持っている伝え方の切り口。

まずは、興味を持ってもらうところから。

・味わい
スッキリ系が好きなのか?
味わい深いものが好きなのか?
意外と本人が言ってるものと間逆の味わいを
試飲してみると好みだったということも。

・飲み方の提案
温度、飲む時の器、一緒に食べる料理。
他にも水割り燗やソーダ割りなどなど
思わずタブーと感じることでも
意外と好みなこともあるのです。
それに、私自身が気軽に色んな飲み方で
楽しんで欲しいという願いもあります。

・製法・造り方の話
これはある程度法律で決められた定義も
関わってきますが、ラベルを見ながら
書かれている内容の話をします。

・蔵元の話
実はこれが一番大切。
その蔵がどんな想いで日本酒を生み出してるか?
裏側にある物語・ストーリを伝えること。
とっても大切だと思っています。

・地元(地域)の話
蔵元の話とも通じる部分があるんですが
自分の故郷の酒って気になる人が多い。
なので、何度も自分で足を運びます。

・季節の話
日本は四季がある国。
日本酒はそれをうまく活用して造られている
醸造酒でもあります。
今では年間、同じように造れる技術もありますが
基本的には季節ごとにその時期ならではで
味わえる日本酒があります。
そういう話もよくしますね。

・豆知識
え?そうなの?と思わず前のめりになるような
ちょっとした豆知識。
こういうところから話が盛り上がっていったりします。

こんな感じで、相手が興味を持ってくれる部分を
見つけ出して伝えられるようにしてます。

数年前の私がこうやってもらえたら
こうやってもらったから嬉しかった!
というのを忘れないようにしたいです。