日本酒が出来上がるまでの工程は
別の形で一つづつゆっくりと説明します。
今回はザッとした流れだけを簡単に
伝えたいと思います。
日本酒は「米と米こうじと水」からできています。
でずが、ただ混ぜ合わせるだけでは日本酒には
ならず、アルコール発酵という過程が必要です。
もう少し細かく言うと、
米・米こうじ・酵素・酵母・水が加わって
初めてアルコール発酵ができる下準備が
整った状態になります。
ものすごく簡単な流れは、
<米>
↓←<酵素>
<糖分>
↓←<発酵>
<アルコールと二酸化炭素>
言葉にすると、
【米の中のでんぷん質を、
こうじから発生する酵素が分解して、
糖分にする。
そして、その糖分を酵母が餌にして、
アルコールと二酸化炭素が発生する。】
それが日本酒ができるまでの流れです。
もう少し、丁寧に説明すると、
アルコール発酵とは、
酵母が糖分を食べることで起こる現象。
しかし、
お米にはでんぷんはありますが糖分はない。
酵母は糖分は食べますが、でんぷんは食べません。
そこでまず
1.米のでんぷんを
2.糖分に変える
という過程が必要です。
これを「糖化(とうか)」と言います。
では、どうすればでんぷんが糖分になるのか?
そこで必要になるのが麹(こうじ)と呼ばれる
人間に有益なカビです。
もう一度先ほどの流れを細かく言葉にすると
米のでんぷんを、
麹を加えて発生する酵素の力で、
まず糖分に変えます。
そして、そこに酵母を加えることで、
アルコール発酵を起こして、
日本酒を造るのです。
ものすごく大雑把な説明ですが
大枠の流れはそういう形です。
ここでも「麹に酵素に酵母」と
舌を噛みそうになる似たような
言葉が出てきましたね。
この違いについては、また別にお話します。
ただ、日本酒はこういう複雑な工程を
辿って出来上がっているのです。
こういう事を知ると、
もっと一滴一滴を大切に飲もう!という
気持ちになりませんか?
難しい事はわからなくても、
少しでもそういう気持ちになってもらえれば
とても嬉しいです。